【成功率UP⤴︎】「何を売ればいいかわからない」は卒業!“失敗しないキッチンカーメニュー”
2025.12.11

SNSを開けば、お洒落なクレープ、肉汁溢れるハンバーガー、スパイスの香りが漂うカレー……どれも輝いて見えます。「あれもやりたい、これも素敵だ」と夢が膨らむ一方で、ふと冷静になるとこんな不安が襲ってくるはずです。
正直に申し上げます。この「メニューが決まらない」という悩みは、キッチンカー開業者の9割が最初に通る道です。そして、ここで「なんとなく」で決めてしまった人の多くが、開業後に苦戦を強いられています。
この記事を書いている私自身、現在は4台のキッチンカーを運営し、その4台だけで年商1億円以上を売り上げていますが、最初から順風満帆だったわけではありません。現場で多くの失敗を見てきたからこそ、断言できることがあります。
それは、「美味しいものを作れば売れる」ほど、この世界は甘くないということ。
しかし、「売れるための法則」に沿ってメニューを作れば、未経験でも初日から行列を作ることは十分に可能だということです。
今回は、現場の痛みを伴って培ってきた「売れるメニュー作りのノウハウ」を、包み隠さずお伝えします。これから開業するあなたにとって、この記事が「最初の成功への地図」になるよう、徹底的に解説します。少し長くなりますが、開業後の運命を分ける話です。ぜひ最後までお付き合いください。
目 次
第1章:9割が陥る罠。「作りたい料理」があなたの失敗を招く理由
まずは、なぜ多くの人がメニュー選びで迷走し、そして失敗してしまうのか。その根本原因から紐解いていきましょう。
「こだわりの詰まった時間」は通用しない? 素人が誤解する“売れる条件”

料理好きな方ほど陥りやすい最大の罠があります。それは、「自分が作りたい料理」を第一優先にしてしまうことです。
「大好きな祖母の味である煮物のお弁当を売りたい」「何時間も煮込んだこだわりのスープを出したい」
その情熱は素晴らしいものです。しかし、キッチンカービジネスとして考えると、それが正解とは限りません。なぜなら、キッチンカーはお客様にとって「通りすがり」の存在だからです。
レストランなら、メニューをじっくり見て、店員の説明を聞いて注文してくれます。しかし、キッチンカーの前を通り過ぎるお客様が判断に使う時間は、わずか「3秒」。この3秒の間に「あ、これ食べたい!」と本能に訴えかけなければ、そのお客様は二度と戻ってきません。
味は二の次。「3秒」でお客様を止めるための3つの必須条件
厳しいことを言うようですが、味が美味しいのは「当たり前」です。味の良さ以前に、以下の3つの条件をお客様はキッチンカーに求めています。

- 『わかりやすさ』:認知コストがゼロ(パッと見て味が想像できる)
- 『速さ』:提供スピードが爆速(スマホを見る暇を与えない)
- 『手軽さ』:「外で食べる」というシチュエーションに合っている
この『キッチンカーならではの特性』を無視してメニューを考えてしまうからこそ、いつまでも答えが出ないのです。
では、具体的にどうすればいいのか。その「答え」を一つずつ解説していきます。
第2章:【鉄則1】オリジナリティは捨てろ。「ベタな定番」には勝つ理由がある。
「せっかくやるなら、他にはない珍しい料理で差別化したい」そう考える人は多いですが、実はそれが一番の落とし穴です。

なぜ、人は「食べたことのない料理」にお金を払わないのか
想像してみてください。お腹を空かせてイベント会場を歩いている時。
目の前に2台のキッチンカーがあります。
- A店:「王道の醤油からあげ」
- B店:「シュクメルリ(ジョージアの伝統的な煮込み料理)」
あなたがシュクメルリの大ファンなら別ですが、多くの人は無意識にA店の唐揚げを選びます。なぜなら、「味の想像がつき、失敗するリスクがないから」です。
限られたランチ代やイベントでの食事において、人は「失敗したくない」という心理が強烈に働きます。食べたことのない珍しい料理は、それだけで心理的なハードルが高いのです。
レッドオーシャンは怖くない。そこはただの「入れ食い状態の海」だ。
唐揚げ、クレープ、ポテト、ハンバーガー。これらは競合が多い「レッドオーシャン(競争が激しい市場)」と敬遠されがちです。しかし、逆に考えれば「それだけ需要があるから、お店が存在し続けている」ということです。
「何をやればいいかわからない」と迷っているなら、まずは奇をてらわず、「誰もが知っている定番メニュー」を軸に据えてください。差別化は、メニューそのものではなく「見せ方」や「トッピング」で行うのが、キッチンカーの絶対的な勝ち筋です。
迷ったらこれを選べ! 初心者でも勝てるメニュー「四天王」
では、具体的にどんなメニューが「初心者でも勝ちやすい」のでしょうか。
ここでは、私が実際の現場データに基づき、「オペレーション」「利益率」「集客力」の3点から厳選した、キッチンカー界の「四天王」とも呼べるメニューをご紹介します。
もし迷っているなら、まずはこの中から選ぶことを強くおすすめします。
1. 【唐揚げ】 オペレーションの王様

初心者にとって最もハードルが低く、かつ爆発力があるのが「唐揚げ」です。
- なぜ売れるのか?
子供からお年寄りまで全員が好きで、おかずにもスナックにもなります。「嫌いな人がいない」というのは最強の強みです。 - 稼げる理由
唐揚げの強みは「提供スピード」です。一度揚げておき、注文が入ったら二度揚げして30秒で提供する。このサイクルが作りやすく、ランチのピークタイムでも回転数が落ちません。 - 勝ち筋のポイント=「ソース」
ソースでバリエーションを出すこと。ベースの唐揚げは1種類でも、おろしポン酢、ヤンニョム、タルタルなどソースを変えるだけでメニュー数を増やせます。ベースを揚げておくだけで、食材ロスも最小限に抑えられます。
2. 【クレープ】 利益率の女王

スイーツ系で始めるなら、クレープ一択と言っても過言ではありません。
- なぜ売れるのか?
「食べ歩き」の代名詞だからです。誰かがクレープを持って歩いている姿自体が「動く看板」になり、次のお客さんを呼び込みます。 - 稼げる理由は“原価率”
クレープは「粉もの」です。生地の原価は極めて安く、トッピングを工夫しても原価率を低く抑えやすいのが特徴。1枚売るごとの利益額が大きいため、少ない販売数でも利益が残りやすいビジネスモデルです。 - 勝ち筋のポイント=「写真映え」
生地やフルーツの盛り付けで高さを出し、700円〜1000円の高単価帯を狙うこと。最近では「おかず系クレープ」を用意して、ランチ需要を取り込む戦略も有効です。
3. 【カレーライス】 香りで客を釣るスピードスター

ランチ営業(オフィス街など)を主戦場にするなら、カレーは最強の武器です。
- なぜ売れるのか?
ポイントは「匂い」です。スパイスの香りは数メートル先まで届き、空腹の通行人を強制的に振り向かせます。 - 稼げる理由=回転率
「盛るだけ」で完成するため、提供時間は最速10秒。1時間のランチタイムで100食以上をさばくことも可能です。煮込み料理なので、提供直前まで加熱し続けることができ、衛生管理がしやすいのもメリットです。 - 勝ち筋のポイント=「トッピング」
トッピングで単価を上げること。「素カレー」は安く設定し、チーズ、カツ、温玉などのトッピングで客単価1000円を目指す設計にすると、利益が跳ね上がります。
4. 【ロングポテト】 究極の「ついで買い」誘発装置

メインではなくとも、絶対に導入を検討すべきなのがポテトです。
- なぜ売れるのか?
「とりあえず買おう」というついで買い需要が圧倒的だからです。特にイベント会場では、シェアして食べられるポテトは必須アイテムです。 - 稼げる理由=プラスワン購入
冷凍で保存がきき、ロスがほぼゼロ。さらに、メイン料理と一緒に注文される確率が高く、客単価を自然と+500円してくれます。 - 勝ち筋のポイント=「ロング」
普通のポテトではなく「ロングポテト」にすること。 どこでも買える普通のポテトとは違い、「長い」というビジュアルだけで、お客様にイベントならではのワクワク感や特別感を与えることができます。
さらに、ここには「値段が同じなら、量が多そうに見えるものを選びたくなる」という強力な顧客心理が働きます。 パッと見た瞬間に「こっちの方がお得だ!」と感じさせるため、購買へとつなげるフックになるのです。
他にもこちらの記事でランチやイベントで売れるメニューをご紹介してますのであわせてご覧ください。
ランチタイムの記事
第3章:【鉄則2】「3分待たせる店」は潰れる。提供スピードは売上の天井そのもの

メニューが決まったら、次に意識すべきは「スピード」です。
キッチンカーの売上は、以下の数式で決まります。
売上 = 客単価×回転数
どんなに美味しい料理でも、作るのに時間がかかれば「回転数」が上がらず、売上に限界がきます。
「30秒」と「3分」の残酷な差。これで売上は3倍変わる
具体的な数字でシミュレーションしてみましょう。
ランチタイムのピークが12:00〜13:00の1時間だとします。
- メニューA(提供時間:30秒)
- 1時間に提供できる数:120食
- 実際は会計など含め60食売れたとする × 800円 = 48,000円
- メニューB(提供時間:3分)
- 1時間に提供できる数:20食
- フル稼働で20食売れたとする × 800円 = 16,000円
同じ1時間の営業で、売上に3倍もの差がつきます。
さらに恐ろしいのは、「行列が進まない店からは、お客様が離脱する」という事実です。提供に時間がかかると、並んでいるお客様が「あ、休憩時間がなくなるからやめよう」と諦めてしまうのです。
私たち自身の運営経験から言うと、「注文を受けてから仕上げまで1分以内」が理想です。
そのためには、レシピそのものよりも「オペレーション(作業工程)」を徹底的に削ぎ落とす設計が必要です。
第4章:【鉄則3】コンビニと戦うな。「150円のパン」を「800円」で売る方法
「スーパーの惣菜が398円だから、キッチンカーなら500円くらいかな……」
この考え方は危険です。絶対にやめてください。
キッチンカーは、車両維持費、出店料、燃料費、そして移動時間というコストがかかります。薄利多売で利益を出すのは、大手チェーン店でない限り不可能です。
「シズル感」を売れ! 高単価でも飛ぶように売れる魔法

では、どうすれば高くても売れるのか。それは「ライブ感」という体験を売ることです。
コンビニで買えば150円のメロンパンも、キッチンカーで「目の前で焼き上げ、甘い香りを漂わせ、冷たいバニラアイスを挟んで手渡し」すれば、800円でも飛ぶように売れます。
お客様は、単に空腹を満たすためだけでなく、
「青空の下で食べる開放感」
「目の前で調理されるワクワク感」
「SNSに載せたくなる見た目」
といった非日常体験にお金を払っているのです。
メニューを考える際は、「どうすれば原価を下げられるか」ではなく、「どうすれば800円、1000円でも『安い!』とお客さんに錯覚させられる演出ができるか」を考えてください。
第5章:【鉄則4】赤字を消す「原価の魔法」。セット販売の裏側

夢を壊すようで恐縮ですが、商売である以上、利益が残らなければ続けられません。
飲食店の原価率は一般的に30%と言われますが、キッチンカーは天候や出店場所によって売上が変動しやすいため、よりシビアな管理が必要です。
和牛バーガーの赤字を「ドリンク」で回収するテクニック
もし、あなたが「原価率50%かけてでも、最高級の和牛バーガーを出したい」と思ったとします。単品で売れば利益は薄いです。
そこで活躍するのが、ドリンクやサイドメニューとの「セット販売」です。
- 和牛バーガー(売価1,000円/原価500円)→ 原価率50%(きつい!)
- ドリンク(売価500円/原価50円)→ 原価率10%(超優秀!)
これらをセットにして1,400円で販売するとどうなるか。
- 売価1,400円/原価550円 → 原価率 約39%
一気に適正ラインに近づきました。
主力商品は原価をかけてお客様を呼び、サイドメニューで利益を回収する。この「メニューの組み合わせ」まで考えておくことが、長く生き残るための必須条件です。
第6章:誰に売りたい? 「みんなに来てほしい」という店に誰も来ない理由
ここまで見てくださった方、ここからが一番大事なお話です。
「ターゲット」が大切になります。「みんなに来てほしい」というのは、「誰にも刺さらない」のと同じです。
マシンガンよりスナイパーになれ。「〇〇な人のための店」を作る

例えば「カレー」を売るにしても、ターゲットによって中身は全く変わります。
- オフィス街のサラリーマン向け
- とにかく提供スピード重視。大盛り無料。味はパンチのある辛口。
- 公園に来る親子連れ向け
- 甘口対応必須。野菜が摂れる。アレルギー表示を大きく。量は少なめでお手頃価格。
- フェスに来る若者向け
- 片手で食べられる形状。写真映えする色使い。チーズたっぷりの背徳感。
あなたのメニューは、「誰の、どんなニーズを解決するもの」でしょうか?
「子供に安心なものを食べさせたいお母さん」なのか、「仕事の合間にガツンとエネルギー充填したい男性」なのか。
ここが定まると、メニュー構成だけでなく、看板のデザインやタペストリーの文言も自然と決まってきます。
最終章:そのメニューは「あなたの未来」を救う保険になる
ここまで、かなり現実的で厳しいお話もさせていただきました。
「思っていたより大変そうだな……」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、逆を言えば、これらをクリアしたメニューさえ作れれば、あなたのキッチンカービジネスは成功へのレールに乗ったも同然です。
①誰もが知っている定番商品で、
②提供スピードが速く、お客様を待たせず、
③高単価でも納得の付加価値があり、
④利益がしっかり残る仕組みになっていて、
⑤誰に食べてほしいかが明確なメニュー。
これが揃えば、お客様は自然と集まり、笑顔で商品を受け取り、そしてまた戻ってきてくれます。
メニュー開発は、開業前の最大の壁ですが、ここを丁寧に乗り越えた人だけが、夢見た景色を見ることができます。
まずは今日の内容をベースに、あなた自身の「売れる一品」をじっくり設計してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございます。
この記事では「現場のリアル」をお伝えしましたが、いざ自分のこととなると「私のこのメニューなら、どう設計すればいい?」と迷うことも多いかと思います。
私共「キッチンカー製作の王様」は、ただ車両を作るだけの会社ではありません。
自社で4台のキッチンカーを運営し、年商1億円を上げている「現役の運営者」でもあります。
だからこそ、「どんなメニューが売れるか」「そのメニューなら、どんな設備配置が最適か」といった、開業後の売上に直結するアドバイスを、車両製作の段階から組み込むことができます。
もし、「プロの視点でジャッジしてほしい」「失敗しないための設計図が欲しい」とお考えなら、ぜひ一度ご相談ください。
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